素朴で純情…古き良き70年代の誕生日デートとは?

投稿日 2014年10月07日


70年代はどのような時代?

素朴で純情…古き良き70年代の誕生日デートとは?

70年代がどんな時代だったかを振り返ってみると、歴史的には石油ショック(1973年)で高度成長期が一段落した頃にあたります。食文化の変化としてはファストフードやファミリーレストランが登場し、70年代後半に入ると都市部ではコンビニも普及しはじめます。ちょうどこの頃カップヌードルも登場し「ファストフード、コンビニ、インスタント食品」という現代のカジュアル食スタイルの原型が出来上がった時代といえるでしょう。

音楽に目を向けると、グループサウンズブームが終焉してフォークが全盛期を迎える時期にあたります。1978年にはキャンディーズの解散、同年サザンオールスターズがデビュー。1979年にはウォークマンが登場しています。

70年代の誕生日デートはどんな風だった?

このような70年代に青春期を過ごした方ももう60代になっているでしょうが、70年代の若者のデートといえば、喫茶店でおしゃべり~映画、ボウリングなど健全な娯楽が中心でした。

女子大生の一人暮らしも目立つようにはなっていましたが、実家に住んでいる若い女性にはだいたいの場合厳しい門限があり、夜遊びなどしようものなら周囲から「不良娘」と呼ばれた時代です。誕生日デートといっても、一緒にいられる時間は夕食くらいまでがせいぜいだったのではないでしょうか。いまから考えるとなんとも純情で素朴な時代ですね。

彼女の誕生日には男性がちょっとフンパツしてフランス料理のレストランなど予約したりしたものです。そういえば、まだこの当時はテーブルマナーがあまり一般化しておらず、「ナイフが右手でフォークが左手」「魚料理と肉料理では使うナイフが違う」など、雑誌などでよく初歩的なテーブルマナーの特集が組まれていました。中には「ライスはフォークの背中に乗せて口に運ぶ」など、現代から見ると不思議なテーブルマナーも平然とまかり通っていました。

70年代のファッション

70年代のファッション

ジーンズが普及したのも70年代でした。60年代後半からの学生運動とともに、ジーンズは「若者の自由の象徴」として男女を問わず履かれるようになります。

若い女性の間でファッションに対する関心が高まり、アンアン、ノンノ、モア、クロワッサンなどのファッション誌が次々と創刊され、セリーヌやグッチといった高級ブランドの名前が若者の間でも次第に知られるようになっていきました。

「生まれて初めて誕生日プレゼントにブランド小物をもらった」という経験をしたのもこの世代の人たちには多かったのかもしれません。ただし、さすがに全身をブランドで固めるような人は一部のお金持ちを除いてほとんど見かけられませんでした。

素朴で、明るい希望にあふれていた時代

70年代の若者は日本が急速に豊かになっていく時代に青春を過ごした人たちです。戦後の暗い影も消え、「これからの日本はアメリカやヨーロッパのような先進国の仲間入りをするんだ」という明るい希望に満ちていた時代の中で、素朴ながらも幸せな青春時代だったのかもしれません。

誕生日デートも「去年よりは今年、そしてきっと今年よりは来年のほうが豊かになる」という明るい未来を信じて疑わない人が多かったのではないでしょうか。